本会議質疑その1~GIGAスクール構想 | 茨木市議会議員 米川勝利のWEBサイト


2020年6月19日

本会議質疑その1~GIGAスクール構想

令和2年(2020年)6月議会
6月15日に行った本会議における補正予算の質問その1を掲載します。


1、GIGAスクール構想に基づく取り組みについて
GIGAスクール構想の実現に向けての取り組みについてお聞きします。
1問目
(1)国の方針について
・まず、国の方針についてですが、昨年12月、「令和の時代のスタンダードな学校へ」ということで、児童生徒1人1台端末と高速ネットワークの整備などの5か年計画である「GIGAスクール構想」が示されました。コロナの影響によりスケジュールが前倒しとなりましたが、改めて、国の方針の経過(変更点)について、市の認識をご説明ください。

【答弁】令和元年12月に国が示したロードマップでは令和5年度までに1人1台の端末整備を行うことになっていたが、4月に閣議決定された「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」により、端末整備スケジュールを加速させ、令和2年度予算で進めるよう変更になった。本市としても、今後、予算の補正をお願いし、今年度中に端末整備等を進める予定。

(2)ネットワーク整備の状況について
二つ目に、ネットワーク整備の状況についてです。
①本市では3月補正で国の補助金を活用して、ネットワーク整備を進めておられると思いますが、進捗状況についてお聞かせください。
②また、回線(必要帯域)のことですが、
・例えば国の標準仕様書で記載されている「Youtube」や「テレビ会議」を、一度に100人、200人が一斉に見ても耐えうるものなのか、確認のためお聞かせください。

【答弁】
 現在、6月末を目途にネットワークや電源設備のための調査を進めている。その後調査結果をもとに3月末までに整備を進める。
 Youtubeやテレビ会議を1度に100人、200人、利用するためには、今後、回線を増強していく必要がある。

(3)1人1台端末について
3つ目に、1人1台端末についてです。
①文科省が出している「GIGAスクール構想の実現 標準仕様書」では、Microsoft WindowsやGoogle chromeの2in1型といった「タブレットにもなるノートパソコン」や、iPadが示されていて、この3つのOS(Microsoft Windows, Google Chrome, iPadOS)が選択肢となっていますが、本市の検討状況についてお聞かせください。また、今後どのような手順で端末配布まで進めていかれるのかもお聞かせください。
②国の標準仕様書では、都道府県等複数自治体での共同調達を検討することが望ましいとされていますが、本市の対応についてお聞かせください。
③また、そもそも1人1台端末になって、どういう教育を本市としてはめざそうとされているか、ビジョンをお示しください。

【答弁】
OSについては、現在の本市の教育ネットワークの整備状況を踏まえ、こどもたちの学習スタイルに最も適したものを導入したいと考えており、OSの選定や契約事務などを順次進めていく予定。
 大阪府から共同調達は行わないとの連絡を受けており、本市独自での調達を考えている。
 今後のビジョンについては「茨木っ子プラン ネクスト5.0」で示している。1人1台端末により、学校での授業や家庭学習、一斉授業や個別指導などで多様な学びを展開し、子どもたち一人一人の豊かな学びを実現したいと考えている。

(4)GIGAスクールサポーター配置支援事業について
・4つ目の項目ですが、まず本市にはICT支援員がいらっしゃると思います。現状の配置と役割についてお聞かせください。

【答弁】
 本市ではICT支援員を2名配置。1名は教育センターに常駐し、もう1名は市内小中学校に訪問支援を行っている。主な役割は、コンピュータ操作に関する問い合わせへの対応、ICT機器の定期的なメンテナンス、学校の情報セキュリティに関するチェック。

(5)今後のランニングコストと対応について
・5つ目にランニングコストのことです。端末に限って考えても、今後様々な経費が必要になると思います、来年度(以降)、国として示されている補助メニューはあるのか。また市として負担する経費にはどのような項目があるのか。試算をされているのであれば示していただきたいと思います。
(※リースにするか購入するのかでも変わってくるのは理解している)   

【答弁】
来年度以降について、国が示している補助メニューはない。
 また、1人1台端末は、導入時の整備内容にもよるが、端末の保守等、管理運用面での費用が発生する。端末整備にあたっては、今後のランニングコストも考慮しながら選定していきたい。

2問目
(1)国の方針について
1つ目に、国の前倒しについてご説明いただきましたが、全国の自治体が今年度に端末確保しようとしますので、在庫が品薄との報道があります。年度内に調達できるのかと懸念するものですが、調達が間に合わなかった場合、国は繰越でも補助対象とするのか、お聞かせください。
【答弁】
 令和2年度中に整備を進めることが前提だが、調達が間に合わないなどの事情により遅延する場合は、繰越が可能である旨国から連絡を受けている。

(2)2つ目のネットワーク整備については、十分な帯域確保を要望したいと思います。

(3)3つ目の、1人1台端末についてですが、
①大阪府から共同調達は行わないとの連絡あったとのことで、実現すれば児童生徒、教員にとっても、コスト的にも良い話だったので、残念です。それだけ申し上げておきます。

②また、端末選定の考え方やビジョンについてお答えいただきました。
まず、3つのOSですが、どれを選んでも一緒というわけではありません。そして、おっしゃるように学習スタイルもさることながら、どういう教育をめざすのか(子どもたちのどんな力を育むか)ということと、EdTechというエデュケーションとテクノロジーを組み合わせた言葉ですが、この「新しい教育を実現する技術」のどんなソフトウェアやサービスを導入するか、それを考えたうえでの端末選定が必要だと考えます。(EdTechはものによって、一部のOSにしか対応していない場合があります。ですので端末を先に決めてしまうとその範囲でしかできなくなるということです)
今回のGIGAスクールに期待していることは、(経産省の「未来の教室」が言うように)タブレットPCが子どもたちの「新しい文房具」となり、これまでの学びが大きく変革することです。学校現場での実証実験(表①参照)がされていますが、こどもたち一人一人のためにも、教員の負担軽減にもつながっていきます。
ただ、一方で懸念するのは、この構想が前倒しになったことにより、自治体に十分に準備、検討する時間がないことです。
(次ページに続く)
こうした認識のもと、お聞きしますが、
・今後、教材や授業支援などのEdTechソフトウェア、サービスをさらに活用することが重要だと考えますが、見解をお伺いします。
・端末選定についてですが、小学生と中学生ではできることが大きく違います。特に小学校低学年はキーボード操作よりも、iPadのような「タブレット」の方が操作しやすいし、高学年以降になれば、タブレットよりもWindowsやchromeのような「タブレットPC」の方が教育上必要だと思います。技術的に課題がなければそういう使い分けの整備を検討していただきたいと思います。
そして、答弁にあった茨木っ子プランがいう「豊かな学びを実現する」というビジョンに加えて、小中学別や、一定の学年別といった「具体的な教育の方向性、目標」が必要だと考えますが、見解をお聞かせください。

【答弁】
 本市ではEdTechサービスに該当するドリル教材をすでに導入しており、その必要性を認識している。また、小学校低中高学年、中学校それぞれの段階で具体的な教育の方向性や目標は必要だが、それに合わせた端末の整備についてはその効果と課題について検討する。

(4)GIGAスクールサポーター配置支援事業について
①本市のICT支援員の現状についてご答弁いただきましたが、主な役割は管理面との印象を受けました。国の示すGIGAスクールサポーター配置支援事業では、人の配置の支援を国から受けられます。今後1人1台端末となれば、トラブル対応が多くなり管理面のサポートが多くなると思います。他方、積極的にどう活用していくかのサポートも特に導入当初は必要だと考えますので、人員配置については今どのように考えているのかお聞かせください。
②また、ICT支援員の増強だけでなく、教員への研修の時期、方法はどのように考えているかお伺いします。

【答弁】
 現在のICT支援員は、各校の管理面や活用面をサポートしている。1人1台端末となった場合には、タブレットは特別なものではなく、教員も児童生徒も文房具として活用できることを目指している。その際、更なる人員配置が必要かどうかは今後検討していく。
 教員の研修については、毎年継続的に行っている研修に加え、学校への訪問研修等を行っていく。

(5)ランニングコストと対応(要望)
 今は1台4万5千円を上限に国の補助がありますが、答弁の通り、来年度以降は国の補助はありません。今後のコストは市の負担となります。では仮に、端末のリース契約を4年でした場合、期間過ぎた後をどういう対応をするのか、ということになります。
新しい文房具として位置づけるなら、入学前に用意しなければならないモノの優先順位や支出内訳を変えていかないといけないかもしれません。将来的に市として何を負担、整備していくのか。教科書のQRコードなどの無償サービスを利用しつつ、ランニングコストの試算等、研究していただきたいと思います。

3問目(要望)
本来、1人1台端末が目指しているのは、コロナで休校になっても大丈夫なように整備するということだけではなく、一律・一斉・一方向教育を大きく変えていくものだと思います。
私は昨年、立命館小学校の授業を見させてもいらいましたが、高学年は全員タブレットPCのSurfaceを保持しています。一番印象的だったのが、こどもたちがSurfaceを使ってグループで話し合いをし、データをつくり、プレゼンしている姿でした。私立だからできることだと思っていましたが、もう公立でもできる状況となってきました。
授業で端末を使ってみたということにとどまらない、教育のまち茨木として、新しい教育の未来を切り開くことをお願いして次にいかせていただきます。

以上

※参考
文部科学省GIGAスクール構想の実現について
https://www.mext.go.jp/a_menu/other/index_00001.htm

経済産業省 未来の教室
https://www.learning-innovation.go.jp/