「夏休みのプール・学童預かり廃止」から考える――子どもたちの安心できる“居場所”をどう守るか」【令和8年9月議会】
令和8年9月議会にて、「子どもの居場所」に関する一般会計補正予算質疑を行いました(9月4日)。
今年度から、小中学校での「夏休み水泳指導(プール)」と「学童保育の夏季休業期間預かり事業」が相次いで廃止されました。
熱中症リスクや運営上の課題など、廃止に至る背景や経緯には理解できる部分もありますが、これまで子どもたちが夏休みに安心して通い、友達や教員と交流できた貴重な機会が同時に失われた影響は少なくありません。
市としてこの課題をどう捉え、部署を超えた連携や代替策が議論されているのか、市の姿勢を問いました。
1. 夏休みプール・夏季学童廃止の影響と現状
質疑の中で明らかになった現状と市の対応は以下の通りです。
- 学校での水泳指導:
- これまでは各校約12回設定され、平均4〜5割の児童が参加。泳力向上だけでなく、様々な教員による多角的な「見守り」の機会になっていました。酷暑による実施率低下等で廃止となりましたが、今年度の代替取組(教室や図書室開放、オンライン交流等)は各校判断に委ねられ、実施状況が様々(語弊を恐れずに言えば偏りあり)。
- 学童保育の夏季預かり:
- 過去3年で毎年150人前後の利用がありましたが、通年利用者の増加に伴う空き枠減少等により終了。民間学童の情報提供にとどまり、代替策としての新たな居場所についての庁内協議は実施されていませんでした。
2. 「居場所」が子どもたちの自己肯定感を育む
近年、「居場所」の概念は物理的な場所に限らず、「過ごす時間」や「人との関係性」全体へと広がりを見せています。市側の答弁でも「こども自身が居場所と感じる実感が重要(こども家庭庁指針の参照)」との認識が示されました。
実態調査によると、放課後に自宅で留守番をしている子に比べ、安心できる居場所があったり、宿題や勉強を見てもらえる環境にある子どもほど、自己肯定感やチャレンジ意欲が高い傾向にあります。子どもを取り巻く環境づくりや非認知能力の育成において、「誰かと安心して過ごせる場」の存在は極めて重要です。
3. 提案と今後の展望――「庁内横断」での連携を
民間学童や有料の市民プールを利用できる家庭ばかりではなく、地域活動だけに頼るのにも限界があります。だからこそ、子どもたちの環境に大きな変化があったときには、部署の垣根を超えて話し合う機会が必要なのではないかと思うのです。
今回の質疑では、以下の点を強く要望・提案しました。
- 子どもたちの声を聴くこと: 夏休みの過ごし方や望む居場所について、当事者である子どもの声を集めて施策に反映すること。
- 学校施設の有効活用: エアコンの効いた体育館や図書室の開放など、来年度に向けた具体的な居場所の提供。(子ども同士が出会う機会が減っている)
- 庁内横断体制(司令塔)の構築: こども政策課が中心となり、教育委員会、地域コミュニティ課、文化振興課など幅広い部署含めての情報を集約・連携し、市全体で子育てを支える「共創」の体制をつくること。
地域全体で子どもたちを健やかに育める環境づくりに向け、今後も提案を続けてまいります。