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2014年9月26日

9月議会の報告~補正予算~

4日から始まった議会は25日に閉会しました。
茨木市議会始まって以来の出来事も今回はありました。

阪急茨木市駅東口での文化芸術ホール建設の可能性や建設手法の検討のため、コンサルへの800万円の調査委託費が補正予算に組まれていました。

(去年も調査委託しています。そして、6月議会で西口やJR含めて、面での整備をという議論がありましたが、今回も東口だけで、ホールありきの調査です)
 

この件で茨木市議会は二分されることとなりました。
 

補正予算案には共産党から組み替えの案、そして自民党会派からその800万分を抜いた修正案が出されました。

その自民会派の修正案の質疑には、新社会党のベテラン議員が立ち、自民会派の市長に対する毅然とした態度に敬意を表するという発言がありました。
きっとこれは初。

 

その後、「討論」がありました。

その議案に賛成or反対する理由を表明するものです。(一般的な辞書的意味の討論とは少し違います)

これに我が会派からは桂議員が立ちました。

・我が会派は、市民会館は耐震の問題があり、ホールは要らないという立場ではない。必要だと考えていること。あとバリアフリーになっていないことも問題。

・文化振興ビジョンと並行して施設つくることの中身が先行してしまっていることが問題(ビジョンがあってからのハード整備であるべき)

・建設基本構想は5人のメンバーでたった2時間×3回でつくろうとしている

・市民が愛着を持てるホールに

・広く市民の声を聞かずしてハコモノをつくってはだめ。

討論では使っていない表現もあると思いますが、要旨は以上の通りです。

だから、私は修正案に賛成することにしました。

何より特筆すべきは、桂議員の討論が本当に良かったんです。

胸を打たれました。さすが大先輩です。

ぜひ録画中継で見ていただきたいぐらいです。
全議員の心を打ったのではないかと思っています。
 

「民主主義」を実質のあるものとするための方法として討論(討議)と説得の過程が大事だと言われています。

卒業論文で浅はかながら学んだことを受けて僕はこう書きました。(参考:福田勘一『近代民主主義とその展望』)

「あるものごとを多数決で決め、全体の意思とみなすにしても、問題を十分に討議し、それぞれの主張のなかで、互いに根拠を挙げて、相手の同調を獲得しようという行動をしていくことが不可欠である。

つまり決をとるまでに十分な討議と説得が行わなければならないのである。

なぜなら、これは少数派を擁護するために言っているのではなく、説得が成立すれば、少数派が多数派になることもあろうし、場合によっては全員一致ができる可能性もあるからである。

もちろん全員一致は難しいのでやむを得ず、多数決をとることが多いが、その場合でも「討議と説得」によって結果責任を明らかにしておくことができる。

この討議と説得の過程を抜くのであれば、多数決は単なる専制に過ぎなくなる。」
 

まさに桂議員の発信は、理論に即するものだと感じました。

次に修正案に反対の立場で討論を行った議員も、桂議員の言葉に心を打たれたと冒頭に発言なさっていました。立場は違えど本当に嬉しかった。

その議員の討論も、行政にかなり釘を刺すものでありました。
 

さて、結果ですが、僕の属する会派「茨木市民フォーラム」は修正案に賛成しましたが、17対12で否決され、原案が可決となりました。

なお、修正案には「無記名投票」という採決方法で実施。

これも初でした。

茨木市議会ではずっと起きていなかったようなことが、今起きています。
そんななかに一議員としていさせていただけているのは本当に感謝なことですし、

重い責任があると感じています。
 

今回の議会はいろいろ個人的には「やってもうた」というミスも多々ありました。
 

いっぱい悩みました。
 

でも政治家として多くを学ばせていただく機会となりました。
つながりだよりVol.8でもご報告させていただこうと思います。