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2016年 6月 のブログ記事一覧

2016年6月21日

代表質問をしました

代表質問写真1 修正版

市長の施政方針に対する代表質問をしました。
各会派から質問がされます。

以下の内容を茨木市民フォーラムを代表して、質問しました。
多少文言は変わっていますが、趣旨は同じです。


茨木市民フォーラムを代表しまして、施政方針に対する質問をさせていただきます。
まず福岡市長におかれましては、先の選挙で当選し、市長に就任されましたことをお祝い申し上げます。はじめに、福岡市長が政治に興味を持たれたきっかけと市長選に臨まれたときの決意をお聞かせいただければと思います。
そして、市長は茨木で育ち、弁護士になられてからも茨木での活動にも参加されておられましたが、この2ヶ月で茨木の見え方に変化はありましたでしょうか。民間出身の市長の2ヶ月目の所感をお聞かせください。
さて、先週6月7日に世界銀行が公表した経済状況の見通しによると、資源輸出国の景気低迷や先進国の伸び悩みを主な理由に、今年の世界全体の成長率は2.4%に減速し、日本についても下方修正して0.5%の成長にとどまると予測されています。
このような中、我が国は、いよいよ本格的な人口減少と超高齢社会に突入しました。
また、国民/市民の権利である労働環境は、非正規雇用が約4割となり、所得の格差が縮まる気配は見えてきません。
就労による待遇格差は、当事者や家族の住む場所、進学、病院での受診等に関する格差(アクセスシビリティの格差)を生むだけでなく、日々の生活に対する希望の格差へと広がり、さらにはこの格差が世代を超えることも指摘されています。
若者の状況は一括りにはできず、例えば国公立大に進学後、就職したものの漠然と将来に対して不安を感じている若者、中高卒業後すぐに就職し、すでに20代で将来に希望を持てない状況に陥っている若者がいます。世界経済が不安定な中、毎日の暮らしの中の価値観を変えることでしか解決策がない状況です。
人口減少社会、超高齢社会で生産人口比率がいびつになるうえ、TPP導入により、グローバリゼーションがさらに加速し、その中でも経済成長が見込めない今、世界・国が20年後、30年後にどうなるかを見通しながら、茨木の価値を見つけ、育て、対策を講じていかなければならないと、私たちの会派は考えています。

では、市長が重要視される「対話」について伺っていきたいと思います。
まず、住民自治について考えなければなりません。
我が国においては、住民運動の流れがあり、昭和3~40年代から革新自治体の誕生を機に、急速に行政の決定過程への参加である「住民(市民)参加制度」が整備され始めました。住民参加を最初にわかりやすく提起したのは昭和38年の飛鳥田横浜市政の「1万人市民集会」であるといわれており、その後、昭和42年に誕生した美濃部東京都知事は「都民との対話」を掲げて「対話都政」と呼ばれ、それ以降、住民参加の手法は変化をしながら、今では政策形成における前提ともなりました。他方で、住民参加論の第一人者である成蹊大学名誉教授佐藤竺氏は『地方自治と民主主義』の中で、住民参加の意義を狭義に定義づけると、「ただ単に行政に意見を述べるとか、執行のお手伝いをするとかいうものではなく、責任をもった主人公としての参加」であるとしています。
そのために、参加の機会を保障し、その過程での意見の対立、コンフリクトが生じても、できるだけの納得が得られるよう、合意形成をはかる力を市役所が求められていると考えます。
このような考えに基づいて市長は「対話」を進めていかれるのでしょうか、見解を伺います。
 以下、諸施策についてお尋ねします。

1、人と自然が共生する持続可能なまち
まず、1つ目の柱の「人と自然が共生する持続可能なまち」についてです。
①都市計画・まちづくりについて
本市では、総合計画及び都市計画マスタープランに示された、拡大を続ける都市計画からコンパクトシティの理念を活かした「多核ネットワーク型都市構造」を目指し、そのためにも必要となる「立地適正化計画」を策定されるとのことです。
 本計画は、市内地域のゾーニングを行い、機能を定め、活かし、つなげるためにも重要なものとなります。そのためには、総合計画や都市マスで検討されたレベルのゾーンニングに加え、市政方針の後段でも触れられている「(仮称)公共施設等マネジメント基本方針」の基礎調査部分と共有するであろう、市内保有の公共施設の現況調査、今後のハード施設の利活用と・設置方針の提示が優先課題としてあるのではないでしょうか。
「多核ネットワーク」を考えたとき、交通やエリア特性の都市計画の視点のみならず、本市が持つハード施設の立地、進めている福祉・医療・教育・地域コミュニティ育成などの諸施策も勘案することが必要と考えますが、ご見解をお願いします。
 さらに、立地適正化計画では、居住誘導区域をはじめ、都市機能誘導がゾーニングされることとなりますが、その決定に対して、居住者・事業者から不満が出ることも考えられます。策定・実施にあたっての注意すべき点、また、その対応策についてお示しください。

②空き家対策
次に空き家対策については、平成26年に「空き家等対策に関する特別措置法」が施行され、本市では昨年度に900万円の予算で実態調査がなされ、これから本格的な「空き家等対策計画」が策定される予定です。
平成25年の国の統計調査では、本市の「その他空き家」の戸数は3,090戸と示されていますが、昨年に実施された調査の面的な範囲、空き家の定義と戸数についてお示しください。
また、この計画は、現状及び今後、何が課題であると考え、何を目的としてするものなか、また、策定スケジュール、策定の手法、地理的策定範囲についてもお示しいただきたいと思います。
さらに、法で示された「特定空き家」に対する現在までの取組み状況と今後の取組方針についてもお聞かせください。

③芸術文化施設
次に、ここ数年、市民の皆さんにも大きな影響を与え、関心の高い市民会館閉鎖と新しいホール建設について伺います。福岡市長の「対話と議論の中から検討をすすめる」という言葉に安心感を持つと同時に、これでやっとスタートラインに立ち、しっかり進めていけるとも感じています。
そこで以下、お伺いします。
今、閉鎖された市民会館が、白い板を張り巡らしている景色を私たちはても残念に思っています。もう少し景観を考えたものを検討いただきたいのですが、いかがでしょうか。
そして、新しいホール、現市民会館の跡地利用等、関連する事柄でありますが、何から検討をはじめ、どのようなスケジュール感をお持ちなのかお示しください。また、「対話と議論」のための手法の具体案をお示しいただけるようであれば、ご答弁をお願いします。
そして、すでに取り組まれている「中心市街地活性化計画」策定と市民会館跡地の決定の関係をお示しください。

④【北部地域の総合的施策】
北部地域については、施政方針の中で、「彩都、ダム、新名神を含め、既存の魅力やこれから生まれる資源をつなぎ、更なる魅力を創造するためのデザインを描きます」と述べられました。以前から私たちや他会派からも、北部地域を考える時、先行しているハード事業のみではなく、今ある資源やその価値を再発見し、農林、交通、教育、観光などのソフトもトータルに進めていくことの必要性を発言してきました。
北部地域、特に山地部について全体の構想を所管する部署を明確にし、トータルでの事業構想の必要性についての認識と、今後の進め方をお聞かせください。
また、今回の施政方針では北辰中学校跡地については触れられていませんでしたが、進捗状況と今後の土地活用に向けた取組についてもお示しください。
あわせて、山地部での交通についても、現在お住まいの方のみならず観光にも利用できるコミュニティバスなども含めて地域住民の力も借りながらの検討が必要だと考えますが、どのような検討をされていくのかお聞かせください。

2、次代の茨木を担う人を育むまち
次に、2本目の柱の「次代の茨木を担う人を育むまち」についてお聞きします。
①めざせ!待機児童ゼロ
【待機児童解消について】
 本市は、平成24年8月に「待機児童解消方針」を策定し、子ども子育て支援新制度実施後は、児童福祉法に位置づけられた「待機児童解消保育所等整備計画」を作成し、29年4月には待機児童ゼロを目標に整備を進めておられます。その結果、昨年4月よりも待機児童数は減ったものの、本年4月時点で147名もの待機児童が発生しています。
 さらに整備を進めるため、今回の予算では小規模保育施設3箇所設置、また春日小学校用地への小規模保育施設設置のための設計委託費用が提案されていますが、これらは計画にはあげられておりません。計画変更の理由についてお聞かせください。
 また、待機児童の多い0~2歳児対象の小規模保育施設を整備するときには、3歳児以降の受け皿についても考える必要がありますが、その見込みについてどのように考えておられるでしょうか、お尋ねします。

【保育環境について】
 保育を取り巻く環境については、昨年4月に新制度が実施されたこともあり、今まさに、過渡期です。すべての子どもを視野に入れた新制度の理念には賛同するものですが、まだまだ自治体や保育現場での混乱は続いていると思っています。
 本市においても「保育所、幼稚園」に加え「小規模保育、認定こども園、待機児童保育室」など保育形態の多様化が進んでいます。また、公立保育所の民営化実施により、公私のバランスも大きく変わりました。そんな状況の中、保育の質をどのように確保していくかが課題だと考えます。
 施政方針では「教育・保育の質の向上」として「事故防止や事故後の検証のためのカメラ設置」があげられていますが、非常に違和感を覚えました。
 本市では、これまでも障害児保育加配への市単費補助、人権研修の合同実施、私立保育園への事業補助、アレルギーを持つ子どもへのきめ細かな対応など、公私が連携して、保育の質の向上に努めてこられました。このことは誇るべきことだと思っています。
 しかし、ここ数年は特に待機児童解消のため量の確保が最優先で、「保育の質」については二の次になっていないだろうか…との懸念を持っています。実際、第一希望の公立保育所に入れず、私立保育園からは受入れをやんわりと断られ、行き場がない…という障害児の保護者の声を最近何度か聞くことがありました。
 
「茨木市立保育所民営化基本方針」には、公立保育所の機能と役割として、「入所児童に対する通常保育に加え、障害児等配慮が必要な児童の保育について、これまで公立保育所が果たしてきた実績を踏まえ」という文言がありますが、公立保育所は、今、セーフティネットとして機能しているでしょうか。
 また、多様な保育施設が存在する中、さらには公立幼稚園の認定子ども園への移行もはじまります。小規模保育からのスムーズな移行、施設間の連携、情報共有など保育の実施責任を持つ自治体としてどのような方策をとっているのでしょうか、お聞かせください。

②ひとりも見捨てない全国トップレベルの教育
 次に、3年目を迎える「茨木っ子ジャンプアッププラン」では、連続性と系統性を重視した茨木型保幼小中連携を進めてこられました。保幼小中連携は、小1プロブレム、中1ギャップを減らし、いじめ防止や不登校対策につながると言われていますが、2年間実施された評価と、今年度の展開についてお聞かせください。また私立園との情報共有はできているのかお尋ねします。

③大学や企業と連携したスポーツ・生涯学習の推進
【スポーツ】
 大学や企業と連携したスポーツ・生涯学習の推進についてですが、昨年度末にスポーツ推進計画が策定され、スポーツがなぜ必要なのかが明示されました。策定にかかわられた職員・関係者の方のご努力に改めて感謝いたします。
4年後には東京オリンピックが開催予定であり、その際に立命館大学が海外チームの練習地に名乗りを上げておられるとも聞いており、スポーツ施策を推進するには絶好のタイミングです。
施政方針で述べられた大学や企業と連携することはとても大切です。しかし、単発の事業の連携だけではなく、総合的にスポーツ施策を進める体制をつくることが根幹として必要だと感じています。
本市の体制では、市職員がスポーツ政策の専門家としての政策提案を行い、日常事務手続きをこなすという状況にない中、体育協会の専門性をさらに高めていただくとともに、行政と市民をつなぐ役割を果たしていただくことも検討しなければ、せっかくの計画を活かすことができないと感じるのですが、いかがでしょうか。

【生涯学習】
次に生涯学習についてです。
冒頭で申し上げたように、社会状況は急激に変化しています。日本型雇用形態の変化や地域課題の多様化など、市民/住民自らが学び、スキルアップも含めた課題解決を行うためにも、生涯学習・社会教育は欠かせないものです。
教育委員会制度の改革に加え、現在、中央教育審議会においても、「生涯学習による可能性の拡大、自己実現及び社会貢献・地域課題解決に向けた環境整備について」が審議され、まもなく答申される予定です。
本市の教育は、学校教育においては文科省からも注目される計画的な取り組みがおこなわれていますが、その分、生涯学習・社会教育については総合的な事業推進が弱いように感じています。
 本市における生涯学習・社会教育の総合的な施策推進は、今後、何に基づいて進められていくのかお示しください。

④その他の取組みについて
【子ども・若者の支援】
次に、その他の取組みで、子ども・若者支援についてです。
広報いばらきの市長就任挨拶に掲載されておりましたが、市長はライフワークとして少年事件に関わっておられたこともあり、子ども・若者支援の重要性を感じておられると思っております。市長になられてからの担当課等とのヒアリングや日々の公務のなかで、子ども・若者支援の課題を、子育て当事者として、また市長としてどのように捉え、どこから取り掛かろうと考えておられるか、お聞かせください。

・また、子ども・若者支援における「子ども・若者」の範囲は広いと考えます。現在、こども政策課が中心となっている本施策は、福祉部門や青少年課をはじめとする教育委員会との役割分担が欠かせません。
子どもに関わる問題が多様化している今、現在、教育委員会に属している青少年課のあり方の検討が必要だと考えますが、事業内容や組織編成について見解をお伺いします。

・青少年の健全育成については、安全なインターネット利用に関する啓発活動を地域と連携し行う、として市内のコンビニ100か所に啓発用のぼり旗設置の予算45万円が提案されています。これは本当にニーズがあって、効果のある事業なのでしょうか。
ある中学校区では、地域で話し合った結果、フリーワイファイのあるコンビニに「パトロール中」というのぼり旗を独自で設置されました。
 要は、行政が一律にのぼり旗の設置を打ち出すのではなく、地域の実情に応じて、どんな方策があるかを地域で話し合うことこそが重要なのではないでしょうか。地域の話し合いの芽を摘まないようにしていただきたいと思います。(意見)

【こども医療費助成制度の所得制限撤廃】
 次に、こどもの医療費について、昨年度は、特に受診率が高い年齢層である0歳から2歳までの所得制限が廃止されました。そして、今年度は3歳から12歳までの所得制限廃止が提案されております。
 私たちの会派は、「子ども対象の施策やサービスについては、原則としては普遍主義をとるべき、しかし、現在の日本の格差社会や不安定な財政状況を鑑みた場合、一定の所得制限を行ったうえでの対象年齢の引き上げや入院時助成の充実を図るべきではないか」との考えに立っています。極端な例になるかもしれませんが、例えば年収2,000万円の家庭の小6の子どもが盲腸になった場合と、年収500万円の家庭の中学生の子どもが盲腸になった場合、どちらを助成するべきでしょうか。私たちは後者を支援することを優先すべきだと考えます。
 昨年の代表質問で前木本市長に考え方を問うた際の答弁は、「こども医療費についてはセーフティネットの位置づけに加え、子育て支援の視点をもって検討することが必要」というものでした。
 市長がかわられたので、改めて伺いたいのですが、世界経済や日本の社会状況を鑑み、各自治体の判断で助成状況が決まっている今、市長はこども医療費助成に対して、どのような判断をされ、今回の提案をされているのかお聞かせください。
 金額の差はあれ、全国の自治体でこども医療費助成が実施されていますが、自らの自治体の子育て支援充実をアピールするかのように、競争が過熱している状況です。自治体間の格差もあり、全国市長会から「子どもの医療費助成はナショナルミニマムとして国の制度とすべき」との問題提起もなされております。
 国の制度とすべきという要望はこれからもあげていっていただきたいと思いますが、市長は、子ども医療費や児童手当等、子どもの関連するサービスは普遍主義、選別主義、いずれで行うことが望ましいと考えておられるのかお尋ねします。

【地域の子育て支援】
 地域の子育て支援については、ショートステイ、トワイライトステイの送迎への補助や産前産後ヘルパーの利用条件見直しなど、これまでの課題改善のための提案がなされており、評価をするものです。
 子ども・子育て支援事業計画では、教育・保育提供区域について小学校区を基本単位に、隣接する複数校区の組み合わせにより、5区域に分けていますが 5区域ではあまりに広く、身近な支援にならないのでは?との意見が支援会議や議会でありました。これらに対して、事業ごとに柔軟に対応していきたい、と答弁されています
 今回提案されているつどいの広場の2箇所新設は、身近な小学校区を見据えてのことだと考えますが、設置する基準や優先順位などが計画を見ていてもわかりません。地域にあるさまざまな子育て支援の有機的な連携などを考えたとき、事業ごとの設置単位などを示すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

3、ともに支え合い・健やかに暮らせるまち
次に、3つ目の柱の「ともに支え合い・健やかに暮らせるまち」についてお聞きします。
まず救急医療体制についてですが、今回挙げられている救急隊員の知識・技術の向上の取組みには敬意を表するものです。ただ、気管挿管など、救急対応に求められる知識や技術が重くなっている分、隊員の責任や負担が重くなっていると聞き及んでいます。
救急救命士のモチベーションと職務ストレスに関するある研究では、業務満足感と健康状態との関連性を分析した結果、「時間・ゆとり」が健康状態に対する促進要因になる、すなわちストレス抑制要因となっていることから、夜勤交代制勤務の在り方、休憩時間の時間帯、有給休暇取得の容易性、といった項目に対する満足感を高めることが重要な課題であると指摘されています。メンタル面などでのフォローが必要ではないかと考えますが、見解を伺います。
併せて、AEDを現場で使用される市民の方(バイスタンダー)へのフォローも必要だと考えますが、見解を求めます。

②生涯現役へ向けた介護予防
次に、超高齢社会の到来にあたり、高齢者が要介護状態となることの予防、要介護状態の軽減もしくは悪化の防止は、喫緊の課題です。
・介護予防・日常生活支援総合事業は多様な主体に担っていただこうとしておりますが、例えばまちかどデイハウスを運営されているみなさんに対して、この間どのような説明を行い、どんなスキルアップのための研修をされる(た)のでしょうか。担い手になるにあたり不安の声も聞いていますが、まちかどデイハウスからどんなお声が上がっているのでしょうか。市の認識をお聞かせください。

 また、在宅医療・介護連携については、住み慣れた地域で医療・介護サービスを継続的に受けられるよう地域包括ケアシステムが構築されている段階にありますが、今回、医療・介護の連携のため、訪問介護や情報サイトの構築を考えておられます。そのなかで、平成30年度までに全市町村が主体的に取り組むべき在宅医療・介護連携推進業務に関する8つの事業が国から示されていますが、事業に取り組むにあたっての方針と事業実施までのスケジュールについてお聞かせください。

③ライフステージに合わせた障害者施策の推進
次に、ライフステージに合わせた障害者施策の推進についてですが、平成25年から柔軟な管理運営を目的にハートフル、ともしび園、かしの木園が指定管理となりました。しかし、残念なことに、直営時代より硬直化しているサービスもあると指摘をいただくことがありました。この3年の役割分担の評価と、今後の各施設の機能強化についてお聞かせください。
その他の取組みについてもお聞きします。
【差別解消法】
・障害者差別解消法施行に伴い、本市も職員対応要領を作成されているなかで、今回、窓口でのコミュニケーションツールとなるタブレット型パソコンを導入されようとしています。どの課の窓口に設置されるのか、お聞かせください。それというのも、このツール導入を機に、市役所職員に限らず、庁内の受付や警備その他の業務委託先、指定管理先の職員の方々、社会教育施設にも今後、障害者の窓口での対応ができるよう、仕様書の内容やそれに関わる費用を改善すべきだと考えるからです。見解を伺います。
あわせて、タブレット型パソコンが無くとも、今すぐにでもできること、すなわち、大きめのメモ用紙を置き、窓口には筆談が必要な方はお申し出くださいとの張り紙をはるなど、各課に徹底されているのでしょうか、お聞かせください。

【65歳問題】
・障害者が65歳になるとサービスの枠組みは原則として介護保険制度に切りかえられ、障害者総合支援法に基づく介護保険優先原則によって、サービスを打ち切られたり、新たな費用負担が発生したりする事態が起きているという実態があります。
一方で、平成19年に厚労省から自治体に、「一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしない」旨の通知が出されています。
本市として今後どのように対応されていくのか、見解を伺います。

【発達に課題のある児童に対する支援について】
発達に課題のある児童に対する支援として、より有効な早期療育体制の再構築に向けた検討を進める、とあります。現在、何を課題と考え、どう再構築されようとしているのかお聞かせください。
 また、平成24年4月に設置したこども健康センターが4年目を迎えるわけですが、センター設置当初の目的は、「乳幼児健診と早期療養との連携、発達に関する継続相談を充実し、幼児期における連続した支援体制を確立」であり、この目的を柱に事業を実施されてきたと考えていますが、この3年の評価、課題などをお聞かせください。そして、早期療育体制の再構築の中で、こども健康センターの位置づけをどのように考えておられるのかもあわせて伺います。

昨年度、本市では継続的な支援、関係機関の連携した支援などに活用することを目的にプロフィールブック「いばらきっ子ファイル」を作成されました。現在、どのような方々がこの「いばらきっ子ファイル」を活用されているのか、現状をお聞かせください。
「支援の必要な子ども」だけを対象にするのではなく、将来的には出生届の提出の際に、すべての子どもに渡すことも検討していただきたいと思います。すべての子どもに渡すことによって、支援上のバリアの低減にもつながると考えますが、いかがでしょうか。

【データヘルス計画】
次に、国民健康保険事業実施計画(データヘルス計画)は平成28年3月に策定され、いよいよ今年度からPDCAサイクルで29年度まで実施し、評価が行われます。担当部門のご努力に感謝をするものです。
さて、最終的な評価指標となるアウトカムには、「医療費」「生活習慣病の重症化疾患群患者数」「生活習慣病の重症化疾患群新規患者数」が挙げられていますが、そもそもの出発点となる特定健診の受診者が少なければ、効果的に事業を展開できません。受診者を増加させるため(受診勧奨)の取組みはどのようにされるのでしょうか、お聞かせください。
 
 
4、都市活力があふれる心豊かで快適なまち
【田畑・里山の再活性化】
農林業振興に関しては、農業生産基盤整備や森林ボランティア、里山センター運営など市としても取組、農業委員会の皆様のご努力による遊休農地の適正管理、農業者ご自身の日々の努力を活かされた見山の郷や三島館など、私たちまちに住む市民も大きな恩恵を受けています。
茨木の農林業を市・市民全体で、これからも守り、育てていくのであれば、市としても「農業振興ビジョン」というような茨木市の農業政策をきちんと打ち立て、計画的に進めていくべきではないでしょうか。見解をお伺いします。
また、小学校給食や中学校給食での地産地消をもう一歩すすめるための方策を、そろそろ本腰をいれてすすめませんか?
お隣の高槻市では、仕入れシステムに工夫を行い、運搬についても小学校ごとに地域の農業団体と提携する方法をとっておられます。「全校で野菜の大きさを揃える」という発想ではなく、各校ごとで大きさを揃えるなど、前提を工夫する必要があると考えますが、ご見解を伺います。

5、ともに備え命と暮らしを守るまち
次に、5本目の柱の「ともに備え命と暮らしを守るまち」についてお聞きします。
【防災対策について】
・今年4月の熊本地震の発生により、死者は49人、安否不明者1人、建物損壊は8万3000棟を超え、今も避難所生活を送っておられる方々がおられます。一日も早い復旧をお祈りするとともに、本市においてもふるさと納税や人的支援などを行ってまいりました。その支援とともに、茨木が被災した時、少しでも被害を抑えるためにも、教訓を得なければならないと思っています。
報道では、熊本地震の発生1ヶ月後に課題として、車中泊をしていた方々への支援が薄かったことが挙げられていました。本市においては、こうした指定避難所に避難をしなかった方々への支援を計画上どう位置づけるのか、見解を伺います。
また、その他の熊本地震における教訓として、障害者の福祉避難所があまり機能しなかったことがありました。ただ一方で、指定避難所になっていなかった熊本学園大学がバリアフリー化されていた校舎を避難所として開放し、障害者のニーズに配慮した避難スペースを提供して、一般の人と一緒に避難所を利用していただいたということがあったようです。障害者差別解消法も施行されておりますし、障害者も避難所を選択する権利があると思います。福祉避難所は確かに必要であり、協定締結は今後も続けていただくことを望むものですが、同時にこうした熊本の事例も鑑みるべきだと考えます。障害者をはじめとする、要支援者への避難行動、避難所運営における配慮についてどのようにお考えかお示しください。
 
【地域を守る自主防災組織の支援体制充実について】
 自主防災組織については、小学校区ごとの結成支援、財政的補助、リーダー養成など、地域防災力の向上のために、これまでさまざまな施策を展開されてこられたことは評価をするものです。
 しかし、「組織結成」「防災力強化」に重点を置き、現在、登録されている各組織の課題に目を向けてこなかったように感じています。
 女性の防災リーダー研修に参加された方に話によると、有意義な研修だと思ったということだったが、同時に、地域によって女性委員の参加や、組織構成などに違いがあり、「地域の差」も感じたということでした。
 現在、29小学校区で自主防災組織が結成されております。地域で組織体制を検討し作った地域もあれば、「作る」ことを優先し、防犯委員会がそのまま自主防災会になっているような地域もあるのではないでしょうか。
 組織の成り立ちや活動状況など改めて現状を把握し、より活動できる組織としていくためにはどのような支援が必要かを一度立ち止まって考える必要があるのでは、と考えますがいかがでしょうか。

【防犯体制】
地域安全センターについては、平成23年度から府の補助金を活用して現在までで10箇所に設置されました。必要性や内容が分かりづらいとの声も聞きますが、地域安全センターを設置するメリット、意義はどのように考えておられるか、見解をお聞かせください。

6、「対話重視で公平公正な市政運営」について
最後の6本目の柱「対話重視で公平公正な市政運営」についてお聞きします。
①政策決定プロセスの見える化
政策決定プロセスの見える化については、「関心の高い政策課題の検討過程を、市のHPでその都度公表する」とのことです。
決まったことだけを市民に報告するのではなく、政策決定に至るまでのプロセスを公表することは大切なことであり、現在、本市ではその観点から、政策推進会議の会議録公開や、各種審議会への市民参加、また資料や会議録の公開、パブリックコメントなどを実施されており、本当に頑張っていただいていると思っています。
さらにお願いしたいのは「顔の見える関係づくり」です。お隣の高槻市ではホームページに「こちら部長室」というコーナーがあり、顔写真も入れて、担当部の政策の進捗状況などを各部長が紹介されています。このような方策も検討すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

②若い世代の知恵がいきるまちづくり
次に、社会変化に対応するため、ここ数年、自治体の若者政策が急速に注目されています。これは喜ぶべきことなのかもしれませんが残念ながら、若者をうまく使おうといったご都合主義が見え隠れしているケースもあります。若者の成長を手助けできる環境を地域につくることができれば、若者がその地域に住みたくなり、その能力を地域のために発揮してくれることにつながります。 市長が敢えて(「若い世代を活用した」でははなく)「若い世代の知恵がいきる」としたのは、先ほど述べたような考えに基づいてのことだと思うのですが、お考えをお聞かせください。

③新たな公会計
 新たな公会計についてです。総務省通知により、27年度から29年度までの3年間で、すべての自治体で統一的な基準による財務書類を作成することが要請されています。この書類等の作成には、個別の資産管理を可能にする「固定資産台帳」の整備が不可欠で、本市は28年度に整備をされ、29年度は公会計制度の導入をされるとのことです。総務省からは地方公会計マニュアルが公表され、その中には固定資産台帳整備の手引きもありますが、公益財団法人 日本生産性本部の調査によると、57,4%の自治体が「過去の資料が足らない。取得価額の情報がない」と回答しており、比較可能性について大きな問題があると言われています。各自治体の取得価額の記録状況によって、固定資産の評価基準が異なってしまいますが、本市の整備はどのように行われるのでしょうか。
 また、統一的な基準では複式簿記を導入しており、その意義として1.帳簿体系を維持し、貸借対照表と固定資産台帳を相互に照合することで検証が可能になり、より正確な財務書類の作成に寄与すること、2.事業別・施設別等のより細かい単位でフルコスト情報での分析が可能となることとしており、複式簿記の導入方法としては日々仕訳が望ましいとしています。しかし、取引の都度、伝票単位ごとに仕訳を行う日々仕訳は、職員の事務負担が生じることや、システム改修の経費がかかることから、期末一括仕訳も容認されています。
 本市の制度導入については、事務量や運用面なども含め、どのように考えておられるのかお聞かせください。

④滞納処分のあり方
 滞納処分のあり方については、議会からの請求に基づく監査結果には市長への意見も書かれていました。プロジェクトチームを作って、検討していくとの報告も受けたが、まず今年度着手できることは何でしょうか。スケジュールも含め、お示しいただきたいと思います。
 
⑤人事行政
 次に人事行政については、平成26年に職員基本条例を策定、そして平成27年に人材育成基本方針が改定されました。人材育成基本方針は7年ぶりの改定で、社会状況の変化やこれまでの課題を踏まえ、「目標設定による自分育成サイクル」「モチベーションを高める人事給与制度」「働きやすい職場環境」の3つを柱に、取り組みを進めてこられました。
 まずは本市のこの1年の取り組みの成果について伺います。
 また、福岡市長はこの人材育成基本方針を読まれて、どのように感じられましたか?市長になられて2ヶ月ほどですが、職員の方々と仕事をされる中で、本市の職員組織のよいところ、ここは変えていきたい、と思うところはあるでしょうか。
 組織マネジメントを考えたとき、管理職の果たす役割は非常に重要です。管理職になる際に面接などの試験を導入するべき、との議論がこの間議会でもなされてきました。私たち会派も導入すべきと考えていますが、市長はどのように考えておられるでしょうか。
 市長ご自身子育てをされている当事者でもあり、「イクボス宣言」をされ、男性職員の育児休業取得の推進に向け取り組む、育児休業を取得した男性職員を表彰すると言われているのを政策推進会議の議事録で拝見しました。
 表彰することも「あり」だとは思います。ただ…育休を取得し、職場復帰してがんばっておられる女性職員の方々はたくさんおられます。また、独身の方、結婚されていても子どもがおられない職員の方もおられ、その方々は、職場内に育休中の方がおられたら、そのフォローをされているはずです。男性職員が持っている権利をきちんと行使できる職場環境をつくることはもちろん大事なことだと考えますが、あわせて育休などで休んでいる職員のフォロー体制をきちんと作ることも重要だと考えますが、いかがでしょうか。
⑥地域コミュニティ
 地域コミュニティについては、「地域コミュニティ基本指針」に基づき、地域自治組織の結成を進める、と今回の施政方針でも述べられています。
 地域福祉、学校の受付や防犯、地域行事、自主防災など所管課がそれぞれに地域にアプローチをされ、担い手の固定化や高齢化などの問題を抱えながら、さまざまな仕事を地域が担っているというのが現状ではないでしょうか。私たち会派は、自治組織の結成を進める前に、まずは地域の現状を役所がきちんと把握をし、地域への依頼の方法を整理すべきだと、これまで幾度となく議会で提案をしてきました。しかし、悲しいかな今回の予算では防犯対策として、自治会加入率の向上も見込めないまま、地域安全センターの増設が提案されています。
 「地域のことは地域で解決する」という視点からの地域自治組織結成促進だと考えるのですが、役所内での課題の整理については、なされているのでしょうか。
 また、地域自治組織を結成した地域には、要綱に基づき結成支援金や活動支援交付金などを交付されていますがお金にまつわることを「基本方針」や「要綱」で進めていってよいのだろうか、という疑問を持っています。
 「まちづくり基本条例」なども視野に入れ、基本となるものをしっかりと位置づける必要があるのではないか、と考えますが、市長の考えをお聞かせください。

⑦人権施策
 人権施策ですが、いのち・愛・ゆめセンターのあり方について、引き続き検討を進めるとのことです。
 昨年9月議会で、いのち・愛・ゆめセンターの指定管理者制度導入のための条例改正が提案され、多くの議員が質問に立ち、「指定管理者制度導入の前に、施設運営の課題検証や、施設の役割を検討することが必要ではないか」との意見が多く出され、議案は否決となりました。
これらに加え、私たち会派は、これまでセンターが果たしてきた役割を全市的に活かし、生活保護や生活困窮支援事業の拠点とするなど、抜本的改革をしてはどうか、との提案をしてきました。
 その後に、前木本市長が、いのち愛ゆめセンターの今後のあり方について、隣保館機能も含め、総合的に審議、検討するため、あり方検討会を設置され、現在まで5回開催されている状況です。
 現在のあり方検討会のメンバー構成やこれまでの会議録を見ていると、やはり隣保館ありきで、私たちが提案した全市的な視点というものは感じられないのですが、本市は議会でのこれまでの指摘も踏まえ、センターのあり方についてどのような考えを持っておられ、検討会には何を諮問されているのでしょうか。
 また、国会では部落差別解消法案が継続審議になっており、この動向も鑑みる必要があると思いますが、検討スケジュールはどのように考えておられるのでしょうか。

⑧男女共同参画について
 次に、男女共同参画については、同姓のパートナーシップへの支援として、渋谷区が条例を制定しました。以降、要綱ではありますが、世田谷区、伊賀市、宝塚市(7月から)が認定制度を実施しています。また民間企業でも独自の取り組みがみられるようになっています。パナソニックでは今年4月から社内規定を変更し、同性カップルを結婚に相当する関係だと認め、福利厚生の対象としています。 
 本市でも役所で働く同姓パートナーに対し、一事業所として取り組んではどうかと考えますが、いかがでしょうか。

■おわりに
最後になりますが、市長は市民との対話に限らず「職員との関わり」についても言及されましたが、ぜひ、職員のみなさんとの信頼関係を構築していただくことを願います。そして職員のみなさんが正規であれ、非正規であれ、やる気を持って働けるよう、市長のリーダーシップを発揮していただき、チーム茨木として市政運営に取り組んでいただきたいと思います。
 私たちの会派は3年前、改選後初めての代表質問に立たせていただいた際、以下のように述べました。「経済的な発展を第一とするのではなく、心の豊かさや生活の質の向上、個人の自立やコミュニティの再生を重視する成熟社会の実現を目指します。その上で、現役世代だけではなく、次世代に対して、茨木の未来に対して責任ある議会活動を行いたいと考え、会派を結成いたしました。議会内はもちろんのこと、市長をはじめ、理事者・職員のみなさまと議論を重ねつつ、今後の活動を全力で取り組んでまいります」。
その想いは今も変わらず、しっかり守る所存であることを申し上げて、施政方針に対する代表質問といたします。ありがとうございました。

2016年6月9日

議場で初めての手話通訳が行われます

今日から6月議会が始まりますが、市長の施政方針演説で、初めて議場での手話通訳が行われます。
この日だけの試行実施ですが、議会改革推進委員会の中で昨年から議論してきたことが1歩前へと進む形です。
インターネット中継でもご覧になれます。

2016年6月7日

6月議会提出予定案件

市議会ホームページに6月議会の提出予定案件がアップされました。
http://www.city.ibaraki.osaka.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/14/H28.6yoteianken.pdf