
今日は、3月で定年を迎える父の大学教員としての最終講義でした。梅花女子大学で35年。最後の講義は「ことばの力―俗語・手話・聖書」。最初に論文を出してからの40年間、父はこの3つを研究してきました。
講義後半のまとめとして、ことばの力を6つ挙げていました。
①ことばはそれ自体で独立した生命のようなダイナミックなシステムである
②ことばはそれ自体、生産性を持つ
③ことばは連続する世界を切り取り、特別なものとして新たな世界を明示する
④ことばは物事を創造する働きがある
⑤ことばは人間を支配する力がある
⑥ことばは益にも害にもなる
また、覚えておきたいことば3か条として
①自分のことばは「いつも正しい」と思うな。
②ことばは人のためにあり、人はことばのためにあるのではない
③ことばは通じ合う(相手を理解し、相手からも理解される)ために使う。
を挙げ、「何事でも自己中心や虚栄からすることなく、へりくだって互いに人を自分よりもすぐれた者と思いなさい」と結論を述べて、講義は終わりました。今日は元ゼミ生のみなさんや大学の先生方もたくさん集まってくださり、教室がいっぱいで父も幸せだなぁと思いました。息子としても、とても嬉しかったです。お父さん、研究者としては生涯続けると思うけど、ひとまずお疲れ様でした。家族のためにもありがとう。